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高血圧症について

2015/04/27
みなさんこんにちは。緑が深まり、大変気持ちの良い季節ですね。

 今回は高血圧症についてお話致します。高齢になると殆どの方が悩まれる疾患の1つです。原因の1つに高LDLコレステロール血症による「動脈硬化」が原因の1つです。血圧が高くなりますと、心臓に余分な負荷がかかり、心機能低下につながっていきます。そして、腎臓や脳など様々な臓器への血流量が変化し、機能障害を引き起こしていきます。まさしくサイレントキラーといえるでしょう。

 血圧の管理において大事なことは、血圧の動揺性を考慮することです。特に高齢者は、血圧値の変動が大きいと言われています。もし適正な血圧だったとしても、1日1回の測定だけで安心するのではなく、日を替え、時間を替え測定すべきでしょう。座位での血圧測定だけでなく、起立後3分以内の血圧測定値も診療上大変重要です。

 日常生活の管理特に食事の管理により血圧が高くなるのをある程度軽減することができます。その1つが、塩分を減らすことです。塩辛い物や濃い味付けの食事が多い人は気をつけましょう。しかし悲観することはありません。工夫次第で、食事への満足度をそれ程落とさずに、塩分摂取量を減らすことは十分可能なのですから。

 また、前述の内容と重なりますが、ご自分の普段の血圧を知っておくことは大変大切です。何の症状もなく元気な人がたまたま測定すると 大変な血圧だったことは珍しくありません。体が高血圧に慣れてしまったので自覚症状が無かった訳ですが、心臓や脳などの血管に大変な負荷がかかっていることは紛れも無い事実です。

 突然の心血管系の病気が起きる前に、ぜひ血圧の管理をしていきましょう。
04:46 未分類

物忘れについて その2

2015/04/20
みなさんこんにちわ。
緑が眩い季節になりました。ドライブするにも最高のシーズンですね。

では、今回も前回に引き続き「ものわすれ」というテーマでお話させていただきます。
 
 そもそもなぜ「もの忘れ」を取り上げたかお伝えします。病的な物忘れの場合、全てではありませんが医学的に適切な対処をすれば、悪化のスピードを下げることができるようになりました。しかし、時計の針を戻すことはできません。一旦悪化してしまった記憶力を改善することは、(一部の特殊なケースを除き)現在の医学を持ってしても不可能です。

ある程度軽症の段階で治療を開始し、悪化のスピードをある程度食い止めることができれば、実り多い有意義な生活を数年以上延長することも可能なのです。

認知症の初期ですと、年月日や固有名詞が出てこなかったりしますが、日常生活そのものにはそれほど困りません。しかし放置することにより、戸締まりやお金の管理ができなくなってしまいます。そして、夏なのにいつまでも冬の格好をしてしまったりと季節に合った装いをできなくなってしまうようになります。

次第に、料理や買い物ができなくなり、周りに頼らざるを得なくなってしまいます。そして、家の中でもトイレが分からなくなるなど24時間の介護が必要になってしまいます。こうなってしまうと、家族だけでは介護することは不可能となります。

精神科治療により、その人らしさを保った晩年をより長く過ごすことができるようになりました。物忘れでお困りになられたら、または、ご家族の物忘れが進行していると思われましたら、当院へ気軽にご相談にお越しください。適切な方法をご提案させていただきます。
19:46 未分類

緊張してしまう方へ

2015/04/13
みなさんこんにちわ。新緑が心地よい季節になりましたね。

今回は「上がり症」とも呼ばれてきました病気-社会不安障害/社交不安障害(SAD Social Anxiety Disorder)-についてお話致します。この疾患は「相談したくても、誰にどのように相談していいのか分からない」「自分の性格だから」と治療に結びつくことは殆どありませんでした。しかし近年、患者様にそれほどご負担をお掛けすることなく、辛さを減らすことが医学的に可能となりつつあります。

社会不安障害/社交不安障害(以下SADと略させていただきます)の方は、人前に出たり、複数の人と接しますと下記のようになってしまい、様々な不安感や恐怖感に襲われ、日常生活に支障を来してしまいます。

・頭の中が真っ白になり、その場から立ち去りたくなる。
・周囲からのプレッシャーを感じずにはおられず、苦しくなってしまう。
・そのような場面を想像するだけでも恐怖感に襲われ、どうして良いのか分からなくなってしまう。


日常生活に著しい支障を来していなくとも、人前での緊張感や不安に悩まされ、それが良くなる兆しがない場合は、治療を考えたほうが良いでしょう。「一時的な上がり症」もしくは「恥ずかしがり屋」ではなく、SADという疾病に罹患している可能性があるからです。

SADは脳に原因がある疾患と言われています。現在ではこれらに対する治療法が確立されつつあります。正しい診断の下、適切な治療を受けることにより、いわゆる上がり症は治療可能なになってきています。

人前に出ると緊張しやすかったり、元々上がり症が気になっている方は、一人で悩まずに、当院を気軽に受診してみてはいかがでしょうか。悩みを傾聴させていただき、適切な方法をご提案できると思います。

参考サイト:http://www.sad-net.jp/index.html#/check
18:43 未分類

対人関係に悩んだら(今回は社会人の方向けです)

2015/04/06
みなさんこんにちは。
一年で一番良い季節の到来ですね。暑くもなく寒くもない。緑の爽やかな香りが風に運ばれ、心が浮足立ってきますね。

今日は、対人関係で悩む社会人の方向けの内容としました。お役に立てれば幸いです。

学生の時は、多くは同学年または上下の幅は数年に絞られた交友関係だったと思います。社会に出ますと、上は80代から下は子供まで幅広い年齢の方と接することになります。しかし、プライベートな人付き合いに関しては、同期プラスマイナス数歳での人間関係にとどまる方が圧倒的に多いと思います。社会人になって数年程度であればメリットは大きいですが、次第にデメリットが大きくなってきます。

飯島勲氏も著書で言っておられるようですが、同期プラスマイナス5歳というのは、無意識にですが友人であるのと同時に競争相手としてもみています。私も同感です。これをお読みの方の中には、そうは思っていない方もいらっしゃるかもしれません。おそらくそういった方は比較的順調に人生を歩んでいるのでしょう。しかし、そういった方を競争相手と思う人は少なくはないかもしれません。

無意識のうちにでも比較をしあってしまう人間関係の中に長らくいますと、息が詰まってしまうことは時間の問題です。メンタルヘルス上あまりお勧めできません。おすすめは、年の離れた友人またはメンターを持つことです。または、現在している仕事と重ならない領域の方と接するのも良いでしょう。

仕事や社会的地位は確かに大切だと思います。一生懸命頑張ることで得られることも多いでしょう。しかし、人間の能力にそれほど差がある訳ではありません。出世や成功には運の要素が多いのが現実です。仕事は仕事、他人は他人と割り切ることも時に大切だと思います。
04:18 未分類

こころのケアで使われるお薬について

2015/04/03
みなさんこんにちは。
桜が満開ですね。淡い桃色に、きれいな青空と白い雲。四季のある日本に生まれて良かったと思う瞬間です。

精神科領域で使われる薬は、向精神薬と総称されます。向精神薬には、うつ症状を改善する抗うつ薬、不安や緊張を軽減させる抗不安薬や、幻覚や妄想を改善する抗精神病薬、睡眠障害を改善する睡眠薬、他にも気分の安定化を図るための気分安定薬、不注意症状や衝動性などを改善するADHD治療薬などがあります。

昨今のマスコミの報道姿勢や、一部のイメージだけを切り取った印象操作などの影響により、依存性がある(癖になる)、副作用が多い、飲むと眠くなる、よく分からないので怖い、などの理由によって、お薬に対してはあまり良くないイメージを抱いている方も少なくないかと思います。

また、そのことにより、悩みがあっても受診に前向きになれない、といった方もいらっしゃるのではないかと思います。

私は、薬物療法が必要だと考えられる患者さんに対しては、日頃から、①服用されるお薬の種類や作用機序、②服薬の意義、③服用期間、④服薬メリットとデメリット、などについて、わかりやすく丁寧に説明することを心がけております。その上で、信頼関係というものを大切にしながら、最終的には患者さん自身にも治療方針や、服用されるお薬の種類などの決定に、共に一緒になって参加をして頂けるような、診療スタイルをとっております。

もしお薬のことが不安な方や、他のクリニックなどに通院中でお薬のことで悩んでおられる方がいらっしゃいましたら、いつでもご安心の上、診察又は相談にお越しいただければと思います。
22:58 未分類
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