高脂血症について その2
2015/03/31
みなさんこんにちは。
いよいよ桜の季節到来です。穏やかな青空。うららかな春風。いい季節が来ました。
では今回も前回にひき続いて、高脂血症についてお伝えします。まず、前回の振り返りをしましょう。
前回のまとめ】
① 高脂血症には大きく分けて、「中性脂肪高値 やや難しい言葉で 高トリグリセライド血症とも言います」「高コレステロール血症」の2つがある
② 中性脂肪が高い方は、おもに食事が影響していることが多い。そのため、食事内容の管理で減らすことができる。
③ コレステロールは全てが悪者なわけではない
④ 悪玉コレステロールへの対処が重要
上記について前回お伝えしました。では、④の具体的な方法について以下に述べさせていただきます。
悪玉コレステロール(以下LDLコレステロールと言いかえます)が高い場合は体質の可能性があります。食事療法や運動療法で頑張ってもなかなか減らないことが多いです。LDLコレステロールが高いままの場合、放置しておきますと「動脈硬化」 の原因となってしまいます。そうなりますと、高血圧症・心筋梗塞・脳卒中などの心血管系の病気を引き起こしてしまいます。
以上のような理由でLDLコレステロール値の管理は大変重要となります。先ほど、食事療法や運動療法は効きにくいと言いましたが、効かないわけではありません。LDLコレステロール値がそれほど高くない場合、治療はまず食事や運動などの生活習慣の改善からスタートします。それでも改善しない場合はお薬を使います。
遺伝する場合も多いので、近親者で心血管・脳血管性疾患をお持ちの場合は、一度自分自身のLDLコレステロール値を知っておく事をお勧めします。
いよいよ桜の季節到来です。穏やかな青空。うららかな春風。いい季節が来ました。
では今回も前回にひき続いて、高脂血症についてお伝えします。まず、前回の振り返りをしましょう。
前回のまとめ】
① 高脂血症には大きく分けて、「中性脂肪高値 やや難しい言葉で 高トリグリセライド血症とも言います」「高コレステロール血症」の2つがある
② 中性脂肪が高い方は、おもに食事が影響していることが多い。そのため、食事内容の管理で減らすことができる。
③ コレステロールは全てが悪者なわけではない
④ 悪玉コレステロールへの対処が重要
上記について前回お伝えしました。では、④の具体的な方法について以下に述べさせていただきます。
悪玉コレステロール(以下LDLコレステロールと言いかえます)が高い場合は体質の可能性があります。食事療法や運動療法で頑張ってもなかなか減らないことが多いです。LDLコレステロールが高いままの場合、放置しておきますと「動脈硬化」 の原因となってしまいます。そうなりますと、高血圧症・心筋梗塞・脳卒中などの心血管系の病気を引き起こしてしまいます。
以上のような理由でLDLコレステロール値の管理は大変重要となります。先ほど、食事療法や運動療法は効きにくいと言いましたが、効かないわけではありません。LDLコレステロール値がそれほど高くない場合、治療はまず食事や運動などの生活習慣の改善からスタートします。それでも改善しない場合はお薬を使います。
遺伝する場合も多いので、近親者で心血管・脳血管性疾患をお持ちの場合は、一度自分自身のLDLコレステロール値を知っておく事をお勧めします。
劇中劇
2015/03/24
みなさんこんにちは。
徐々に春めいてきましたね。本格的な春まであと少しです。
「なぜか同じようなパターンで人間関係に失敗してしまう」
みなさんはそのような体験はおありではないでしょうか。または、ご覧になったことはないでしょうか。
・上司や先輩、教師などの年上の男性に、最初は反発することなく普通の気持ちで接することができたのに、時が経つに連れて反抗的になり、ついには衝突してしまった。
・権威的なものに対して、尊敬しつつも関わりを避けたくなってしまう。そのため、そのような人を避けてしまい、能力はあるのに実力を発揮できず低いポジションに甘んじてしまう。
このような方は、ここかしこにいらっしゃると思います。残念ながら、世間から冷遇されて割を食ってしまう方たちです。この現象の根底には何があるのかを考察してみます。
人は誰しも、願いを持ちつつも満たされなかった過去を持っています。それがあまりにも大きいと、過去に満たされなかった思いを現在満たそうとしてしまいます。例えば、父親と子供の関係を考えてみましょう。父親からいつも叱られ、ほとんど褒められなかったとします。父親というのは子供にとっては社会を代表する存在です。父親から満たされなかった思いや怒りが、無意識のうちに、権威的なものや押さえつけてくる存在に対して噴出してしまうことがあります。上司や命令してくる人に対して、なぜこれほどまでにイライラしてしまうのかー本人は気づくことができません。
過去を変えることはできません。しかし心のメカニズムに気づくことができれば、未来に向けて対処することができます。
いつも同じパターンで人間関係が壊れてしまう方がいらっしゃったら、ぜひ相談にいらっしゃってください。改善できる糸口がみつかるかもしれません。
徐々に春めいてきましたね。本格的な春まであと少しです。
「なぜか同じようなパターンで人間関係に失敗してしまう」
みなさんはそのような体験はおありではないでしょうか。または、ご覧になったことはないでしょうか。
・上司や先輩、教師などの年上の男性に、最初は反発することなく普通の気持ちで接することができたのに、時が経つに連れて反抗的になり、ついには衝突してしまった。
・権威的なものに対して、尊敬しつつも関わりを避けたくなってしまう。そのため、そのような人を避けてしまい、能力はあるのに実力を発揮できず低いポジションに甘んじてしまう。
このような方は、ここかしこにいらっしゃると思います。残念ながら、世間から冷遇されて割を食ってしまう方たちです。この現象の根底には何があるのかを考察してみます。
人は誰しも、願いを持ちつつも満たされなかった過去を持っています。それがあまりにも大きいと、過去に満たされなかった思いを現在満たそうとしてしまいます。例えば、父親と子供の関係を考えてみましょう。父親からいつも叱られ、ほとんど褒められなかったとします。父親というのは子供にとっては社会を代表する存在です。父親から満たされなかった思いや怒りが、無意識のうちに、権威的なものや押さえつけてくる存在に対して噴出してしまうことがあります。上司や命令してくる人に対して、なぜこれほどまでにイライラしてしまうのかー本人は気づくことができません。
過去を変えることはできません。しかし心のメカニズムに気づくことができれば、未来に向けて対処することができます。
いつも同じパターンで人間関係が壊れてしまう方がいらっしゃったら、ぜひ相談にいらっしゃってください。改善できる糸口がみつかるかもしれません。
物忘れについて その1
2015/03/20
みなさんこんにちわ。
いよいよ桜の季節の到来ですね。満開の桜も好きですが、散りゆく桜にとても風情を感じます。きっと日本人の美学の根底をなすものだと思います。
では、今回は「ものわすれ」というテーマでお話させていただきます。
おそらく新聞やテレビで毎日「認知症」という言葉を目にしておられるのではないでしょうか。しかし認知症とはなにかを理解している方は少ないと思います。また、「物忘れが進むのは老化の1つだからどうしようもないんじゃないか」と考え、関心を向けない方も大変多いと思います。
実は「加齢による物忘れ」と「認知症」は違います。前者は老化の一種といえますが、後者は病気と捉えるべきものなのです。そして、後者は病気ですので、治療法があります。もちろん完璧な治療といえるものではありませんが、治療効果自体は確認されています。現在利用可能なものもいくつかありますので、認知症の方にはぜひその恩恵に浴していただきたいです。
では、「加齢による物忘れ」と「認知症」の違いは何になるでしょうか。一言で言えば「記憶そのものがごっそり抜け落ちてしまう」のが認知症となります。以下に例を挙げましょう。
昨日家族で花見に行ったとしましょう。その花見でのお弁当の内容を思い出せなかったり、来ていた人の顔はわかるけど名前を思いだせなかったりするのが「加齢による物忘れ」です。
花見に行ったことそのものを全て忘れてしまうのが「認知症」となります。
出来事全てを忘れてしまう。忘れたことを理解できていない。ヒントを出してもわからない。などがあれば「認知症」の可能性があります。
では次回さらにこのテーマを掘り下げていきます。
いよいよ桜の季節の到来ですね。満開の桜も好きですが、散りゆく桜にとても風情を感じます。きっと日本人の美学の根底をなすものだと思います。
では、今回は「ものわすれ」というテーマでお話させていただきます。
おそらく新聞やテレビで毎日「認知症」という言葉を目にしておられるのではないでしょうか。しかし認知症とはなにかを理解している方は少ないと思います。また、「物忘れが進むのは老化の1つだからどうしようもないんじゃないか」と考え、関心を向けない方も大変多いと思います。
実は「加齢による物忘れ」と「認知症」は違います。前者は老化の一種といえますが、後者は病気と捉えるべきものなのです。そして、後者は病気ですので、治療法があります。もちろん完璧な治療といえるものではありませんが、治療効果自体は確認されています。現在利用可能なものもいくつかありますので、認知症の方にはぜひその恩恵に浴していただきたいです。
では、「加齢による物忘れ」と「認知症」の違いは何になるでしょうか。一言で言えば「記憶そのものがごっそり抜け落ちてしまう」のが認知症となります。以下に例を挙げましょう。
昨日家族で花見に行ったとしましょう。その花見でのお弁当の内容を思い出せなかったり、来ていた人の顔はわかるけど名前を思いだせなかったりするのが「加齢による物忘れ」です。
花見に行ったことそのものを全て忘れてしまうのが「認知症」となります。
出来事全てを忘れてしまう。忘れたことを理解できていない。ヒントを出してもわからない。などがあれば「認知症」の可能性があります。
では次回さらにこのテーマを掘り下げていきます。
春に想うこと
2015/03/16
みなさんこんにちは。
精神科医としてキャリアを積み、かなりの歳月が過ぎました。長い歳月を生きてこればこそ見えてくるものもあります。今日は親父の説教ぽくなるかもしれませんが、宜しければ聞いてください。
人生は長期戦だというのが私の偽らざる実感です。これを読んでおられる若い方は、頭のいいやつやかっこいいやつ、器用なやつが勝ち上がると思っているかもしれません。しかしそれは大きな間違いです。
短期で決まる勝負であれば、賢くて器用な奴が圧勝します。しかし、そのような人は失敗したことがあまりありません。また、カッコつけて勝てる勝負しかしてきていません。失敗から学び試行錯誤を繰り返したという経験が圧倒的に少ないのです。数多の血の滲むような失敗から得た経験則の蓄積がない人は、残念ながら人生の中盤後半の戦いを勝つことはおろか、戦いぬくことすらもできません。
みなさんに言いたいのは(特に若い方)、「カッコつけずにたくさん失敗してみろ」ということです。失敗こそがみなさんの血肉となり、人生において唯一使える武器になります。生物がなぜ進化してきたか?みなさん考えたことがありますか?海から陸へ上がったのも、好きで上がったわけじゃないんです。生きる場所が海にないので、やむにやまれず陸に向かったのです。そして生き残り新天地を得た。みなさんは、そんなチャレンジャー達の子孫です。
一度きりの人生、沢山チャレンジして沢山失敗してください。そして、沢山の知恵を得てください。
精神科医としてキャリアを積み、かなりの歳月が過ぎました。長い歳月を生きてこればこそ見えてくるものもあります。今日は親父の説教ぽくなるかもしれませんが、宜しければ聞いてください。
人生は長期戦だというのが私の偽らざる実感です。これを読んでおられる若い方は、頭のいいやつやかっこいいやつ、器用なやつが勝ち上がると思っているかもしれません。しかしそれは大きな間違いです。
短期で決まる勝負であれば、賢くて器用な奴が圧勝します。しかし、そのような人は失敗したことがあまりありません。また、カッコつけて勝てる勝負しかしてきていません。失敗から学び試行錯誤を繰り返したという経験が圧倒的に少ないのです。数多の血の滲むような失敗から得た経験則の蓄積がない人は、残念ながら人生の中盤後半の戦いを勝つことはおろか、戦いぬくことすらもできません。
みなさんに言いたいのは(特に若い方)、「カッコつけずにたくさん失敗してみろ」ということです。失敗こそがみなさんの血肉となり、人生において唯一使える武器になります。生物がなぜ進化してきたか?みなさん考えたことがありますか?海から陸へ上がったのも、好きで上がったわけじゃないんです。生きる場所が海にないので、やむにやまれず陸に向かったのです。そして生き残り新天地を得た。みなさんは、そんなチャレンジャー達の子孫です。
一度きりの人生、沢山チャレンジして沢山失敗してください。そして、沢山の知恵を得てください。
心が辛くなった時
2015/03/10
みなさんこんにちは。
日常生活を振り返りますと、様々なストレス(心理的負荷)の影響を、自覚せざるを得ない場面が増えてきています。例えば以下の様なものが挙げられます。
将来への不安
職場の人間関係やお仕事内容に関する悩み
育児や高齢者介護に関する悩み
コミュニケーション能力や性格の悩み 等々
ストレスと感じる内容は、人それぞれでしょう。また、それから受ける影響の程度も、人さまざまです。当院にも多くの方がご相談にいらっしゃいます。いづれの方も大変深くお悩みになられ、それぞれに様々な原因がありました。
こころの病は、表面的に見える症状の確認だけでは診断を見誤ってしまいます。個々の患者様の置かれた心理社会的背景をしっかりと理解する必要があります。それ抜きには、的確な診断を下すことができませんし、良好な治療効果も期待出来ません。
以上のような理由から、初診時や患者様が不調時には、さらに十分な時間をかけてお話をお聞きし、その時々で最も適切な治療方法を提案出来るようこころがけています。
一人でも多くの心身に不調を自覚されている方々のお力になりたいと思っています。心の問題で悩んでいる方が再び元気になり笑顔を取り戻され、楽しく毎日を送っていただけるように、日々診療に精進して参りたいと思っています。
日常生活を振り返りますと、様々なストレス(心理的負荷)の影響を、自覚せざるを得ない場面が増えてきています。例えば以下の様なものが挙げられます。
将来への不安
職場の人間関係やお仕事内容に関する悩み
育児や高齢者介護に関する悩み
コミュニケーション能力や性格の悩み 等々
ストレスと感じる内容は、人それぞれでしょう。また、それから受ける影響の程度も、人さまざまです。当院にも多くの方がご相談にいらっしゃいます。いづれの方も大変深くお悩みになられ、それぞれに様々な原因がありました。
こころの病は、表面的に見える症状の確認だけでは診断を見誤ってしまいます。個々の患者様の置かれた心理社会的背景をしっかりと理解する必要があります。それ抜きには、的確な診断を下すことができませんし、良好な治療効果も期待出来ません。
以上のような理由から、初診時や患者様が不調時には、さらに十分な時間をかけてお話をお聞きし、その時々で最も適切な治療方法を提案出来るようこころがけています。
一人でも多くの心身に不調を自覚されている方々のお力になりたいと思っています。心の問題で悩んでいる方が再び元気になり笑顔を取り戻され、楽しく毎日を送っていただけるように、日々診療に精進して参りたいと思っています。
気持ちの波②
2015/03/05
みなさんこんにちわ。
日中は少しですが春を感じるようになってきました。緑もちらほら目にするようになりました。それだけでもなんだかとても嬉しいです。
では、今回も気分の波という点でお話させていただきます。
気分の波があり日常生活に大きな支障を来すものを、専門用語で「双極性障害」といいます。この双極性障害は、実は以下の点で大変やっかいなのです。
1.見つかりにくく、誤診されやすい
2.誤診されると治らず、逆に悪化してしまう事がある
では、以下でさらに詳しくみていきましょう。
1. 見つかりにくく、誤診されやすい
双極性障害はうつ病と大変誤診されやすい病気です。この病気ではうつ状態の期間の方が、躁状態よりもはるかに長いです。そして躁状態の時は、多くの場合心地よい気分で毎日を過ごすことができます。そのため、躁状態こそが本来あるべき自然な状態と勘違いしてしまいがちです。躁状態を見逃されてしまう結果、双極性障害と気付かれずに他の疾患と間違われたり、治療されずに放置されてしまうのです。
この病気は自然に良くなることは少ないです。放置して再発を繰り返すと、その間隔が短くなってしまいます。次第に年に何回も再発してしまうようになり、悪化の一途をたどってしまいます。
2.誤診されると治らず、逆に悪化してしまう事がある
双極性障害とうつ病では、治療のゴールも治療薬も違います。うつ病の治療では、気分を適切なレベルで上に上げる事をめざします。一方、双極性障害では気分の波をコントロールすることを目指します。そもそも目ざす所からして違っているのです。もし、双極性障害の方にうつ病の治療をしてしまうとどうなるでしょうか。病気自体が違いますから良くはなりません。本来は不必要な抗うつ薬の投与により、躁状態となってしまう方も少なくないでしょう。気が大きくなりすぎてギャンブルや浪費、粗暴な言動からくる対人トラブルなどが起きてしまうと、人生設計そのものが狂ってしまいます。
現在うつ病の治療を受けているのに、何度も再発を繰り返している方。うつ病の診断を受け治療を受けているのに、休職や休学を繰り返している方。ひょっとしたら診断そのものを検討すべきかもしれません。躁状態がなかったかどうか、一度振り返ってみましょう。もし、思い当たる所があったのであれば、ぜひ主治医に相談しましょう。
日中は少しですが春を感じるようになってきました。緑もちらほら目にするようになりました。それだけでもなんだかとても嬉しいです。
では、今回も気分の波という点でお話させていただきます。
気分の波があり日常生活に大きな支障を来すものを、専門用語で「双極性障害」といいます。この双極性障害は、実は以下の点で大変やっかいなのです。
1.見つかりにくく、誤診されやすい
2.誤診されると治らず、逆に悪化してしまう事がある
では、以下でさらに詳しくみていきましょう。
1. 見つかりにくく、誤診されやすい
双極性障害はうつ病と大変誤診されやすい病気です。この病気ではうつ状態の期間の方が、躁状態よりもはるかに長いです。そして躁状態の時は、多くの場合心地よい気分で毎日を過ごすことができます。そのため、躁状態こそが本来あるべき自然な状態と勘違いしてしまいがちです。躁状態を見逃されてしまう結果、双極性障害と気付かれずに他の疾患と間違われたり、治療されずに放置されてしまうのです。
この病気は自然に良くなることは少ないです。放置して再発を繰り返すと、その間隔が短くなってしまいます。次第に年に何回も再発してしまうようになり、悪化の一途をたどってしまいます。
2.誤診されると治らず、逆に悪化してしまう事がある
双極性障害とうつ病では、治療のゴールも治療薬も違います。うつ病の治療では、気分を適切なレベルで上に上げる事をめざします。一方、双極性障害では気分の波をコントロールすることを目指します。そもそも目ざす所からして違っているのです。もし、双極性障害の方にうつ病の治療をしてしまうとどうなるでしょうか。病気自体が違いますから良くはなりません。本来は不必要な抗うつ薬の投与により、躁状態となってしまう方も少なくないでしょう。気が大きくなりすぎてギャンブルや浪費、粗暴な言動からくる対人トラブルなどが起きてしまうと、人生設計そのものが狂ってしまいます。
現在うつ病の治療を受けているのに、何度も再発を繰り返している方。うつ病の診断を受け治療を受けているのに、休職や休学を繰り返している方。ひょっとしたら診断そのものを検討すべきかもしれません。躁状態がなかったかどうか、一度振り返ってみましょう。もし、思い当たる所があったのであれば、ぜひ主治医に相談しましょう。
対人関係とストレス その2
2015/03/02
みなさんこんにちわ。
前回は対人関係とストレスというテーマでお話しました。今回はより具体的にお伝えしていきます。
うつ病のために休職している患者様の中で再発を繰り返している場合、対人関係上のストレスによる影響を大きく受けてらっしゃる方は少なくありません。
典型例として以下の様な経過があげられます。
1. 憂うつさ・疲れやすさが目立ち、なかなか良くならない
2. 受診して治療開始
3. 休職
4. 治療に専念→4‘.仕事を想像するとうつ症状が悪化し長期休職→4’‘’.退職
5. 復職→5‘.再発→5’‘’.再休職の上、治療に専念
6. 再発なく経過し治療終結
4‘’の場合や5‘’となる場合、多くは対人関係から生じるストレスに原因があることが多いです。ストレスに上手く対処できないことから、元気さや活力が失われてしまいます。一晩寝ても疲れは残ったままで、それがどんどん蓄積してしまい、ついに身動きがとれなくなってしまいます。
単に休養して充電し、抗うつ薬により症状を軽減したからと言って、再発率が下がるわけではありません。対人ストレスを軽減するスキルや知識を得て、リハーサルのような準備をする必要があります。また、そもそもの原因だった環境を調整するべく、復職前に会社との面談も時に必要でしょう。
なぜかうつ病の悪化を繰り返してしまっている方は、治療法や復職の方法を一度振り返ってみる必要があるかもしれません。まずは主治医の先生に、復職への具体的な戦略を聞いてみてはいかがでしょうか。その際に、より良い対人関係を構築するための方法などもお聞きになると良いと思います。
前回は対人関係とストレスというテーマでお話しました。今回はより具体的にお伝えしていきます。
うつ病のために休職している患者様の中で再発を繰り返している場合、対人関係上のストレスによる影響を大きく受けてらっしゃる方は少なくありません。
典型例として以下の様な経過があげられます。
1. 憂うつさ・疲れやすさが目立ち、なかなか良くならない
2. 受診して治療開始
3. 休職
4. 治療に専念→4‘.仕事を想像するとうつ症状が悪化し長期休職→4’‘’.退職
5. 復職→5‘.再発→5’‘’.再休職の上、治療に専念
6. 再発なく経過し治療終結
4‘’の場合や5‘’となる場合、多くは対人関係から生じるストレスに原因があることが多いです。ストレスに上手く対処できないことから、元気さや活力が失われてしまいます。一晩寝ても疲れは残ったままで、それがどんどん蓄積してしまい、ついに身動きがとれなくなってしまいます。
単に休養して充電し、抗うつ薬により症状を軽減したからと言って、再発率が下がるわけではありません。対人ストレスを軽減するスキルや知識を得て、リハーサルのような準備をする必要があります。また、そもそもの原因だった環境を調整するべく、復職前に会社との面談も時に必要でしょう。
なぜかうつ病の悪化を繰り返してしまっている方は、治療法や復職の方法を一度振り返ってみる必要があるかもしれません。まずは主治医の先生に、復職への具体的な戦略を聞いてみてはいかがでしょうか。その際に、より良い対人関係を構築するための方法などもお聞きになると良いと思います。
| HOME |